アーユルヴェーダ的な理想の朝の過ごし方

アーユルヴェーダの養生法

サンスクリット語で日々の養生法を「ディナチャリア」と言います。
dina=日々の
charya= 養生法

日々を体の不調に振り回されることなく、すっきり軽やかに生きるためのヒントが古典書「Ashtanga hrdya」の中に書かれています。ここでは、私たちの普段の生活にいかせそうなものをいくつか取り上げてみました。

今回は朝の過ごし方編。
ぜひ、まずは一週間試してみて下さい。体の変化に気づくはずです。

  1. 日の出前に起きる
  2. 舌磨き
  3. オイルで口ゆすぎ
  4. 白湯
  5. オイルマッサージ
  6. 軽い運動

養生法1 −日の出前に起きる−

健康な人生を全うするためには、brahma muhurta(日の出の1時間半前)に眠りから覚めるべきだ。

Ash. hr. su. 2

日本語でも「早起きは三文の徳」なんてことわざがありますね。

Brahmaというサンスクリット語には色々な意味がありますが、この場合は「知識」という意味。「知識を得るのに最適な時間」をBrahma muhurtaと言います。

ヴァータの時間に起床する意味

もっと詳しい話をしていくと、3つのドーシャと呼ばれるヴァータ・ピッタ・カファにはそれぞれ1日の中で優勢な時間があります。

今度、3つのドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カファ)についての記事を書きます。しばしお待ち下さい。
・ヴァータ
 =午前&午後 2時〜6時
・カファ
 =午前&午後 6時〜10時
・ピッタ
 =午前&午後 10時〜2時

そしてドーシャには個々の性質があります。

ヴァータの性質は…乾燥している、軽い、冷たい、粗い、繊細、動く。
ピッタの性質は…油性、鋭い、熱い、軽い、臭う、流れる、液体。
カファの性質は…油性、冷たい、重い、遅い、滑らか、安定している。

Ash. hr .su 1/11

よく休みの日に「普段よりいっぱい寝たのに、なんだが体が重くてすっきりしない」ということが起きますが、これは上記のカファの性質によるものです。

日の出前はヴァータの時間なので、この時間に起きることで体も頭も軽やかに。すっきりした状態で1日を始めることができます。

ヴァータは神経組織とも深いつながりがあるので、日の出前に起きることはまさに「知識を得るのに最適な時間」。インドのアーユルヴェーダドクターには試験前は必ず午前2時に起きて勉強をしていたという方もいました。

この時間に起きることは、病気の人には向いていません。

養生法2 −舌磨き−

起床後、自分の今日の体の調子を観察した後に排泄をします。

その後、歯磨きと一緒に行って欲しいのが舌磨き。
歯ブラシで行うのではなく、タングスクレーバーという金属性のもので舌の汚れを落とします。

Amazonとかで買えます。劣悪な作りのものだと舌を傷つけるので、なめらかなものを購入しましょう。

舌の上にある白い苔のようなものはアーマ(毒素)と呼ばれ、これがないピンク色の舌は健康な状態です。逆に白い苔が厚い場合は、体の中にアーマが溜まっている状態です。

舌は臓器の反射区でもあるため、毎朝の舌磨きは臓器の動きを活発にする効果もあると言われています。

養生法3 −オイルで口ゆすぎ−

ごま油(中華用ではなくて匂いがないもの。太白ごま油などを加熱処理したもの)やココナッツオイルで口をゆすぎます。

スプーン1、2杯のオイルを口の中で5−10分ほど動かし続けた後、吐き出す。
最後にお湯で口をゆすぐとすっきりします。

養生法4 −白湯−

お鍋で(蓋を開けたまま)10分ほど水を沸騰させます。
口の中を上記の方法できれいにした後、湯のみ一杯ほどちびちびと飲みます。

白湯はアーマを取り除き、消化力を上げます。
起きてすぐに便通がない場合にも効果ありです。

養生法5 −オイルマッサージ−

ごま油やココナッツオイルをなどで、全身に油を塗り込みます。
オイルは軽く温めてから使いましょう。

サンスクリット語では「アビヤンガ」と言います。

ごま油は温性、ココナッツオイルは冷性なので基本的にごま油。夏はココナッツオイルを使うとよい。(常温で溶けている期間のみココナッツオイルを使うと覚えると簡単)1年中、エアコン環境で夏もひえひえな方は夏場もごま油で可。

基本的に頭から始め、足先まで行います。
関節は丸く円を描くように塗り込む以外は、適当で大丈夫です。
体の表面に塗り始めたオイルが、皮膚の中に浸透してべとべとしなくなるまでマッサージします。

時間がなくて全身なんて無理という方は
・頭
・耳
・足
だけでオッケーです。

でも、慣れれば全身5−10分で終えることができるので。できれば全身。

体が重だるいなどカファの症状、消化不良の方はしないでください。

アビヤンガ毎日を続けると…

老化を防ぐ、疲れがなくなる、ヴァータをさげる、視力を回復させる、体に栄養を与える、長生きする、睡眠の質があがる、肌ツヤがよくなる、体が強くなる。

Ash. hr.su 2/8-9

養生法6 −運動−

ヨーガやウォーキングなど軽く運動します。

ヨーガなんてやったことないよという方は、surya namaskar(太陽礼拝)がおすすめです。これを数回繰り返すだけでも十分。youtubeにたくさんビデオがありますよ。

適度な運動は…

体を軽くし、活動の能率を上げ、消化力を上げ、脂肪を減らす

Ash. hr. su 1/10

養生法おまけ −瞑想−

上記の養生法を1−6まで順番に終えたら、シャワーやお風呂に入って汗を流し、最後は瞑想をします。

瞑想といっても大それたことをするわけではなく、とてもシンプル。

まず、正座やあぐらなど自分の心地よい姿勢で座ります。
ゆっくり鼻で呼吸をし、鼻と口の間の息があたる部分に集中し、ただただ観察します。あたたかいなーとか風が当たってるなーとかそんな感じで。

時間がない朝には5−10分でも大丈夫です。休みの日には20−30分に挑戦してみてください。

無理せず続けることが大事

忙しい朝にこんなにするなんてめんどくさそうですが、慣れてくると全部で1時間以内に終わります。

個人的にこの養生法をちゃんとやった日の感想は
・精神的に安定する
・体が軽い
・昼に眠くならない
・仕事や勉強がはかどる
・朝バタバタしない 

 1日だけ全部やって1日坊主だともったいないので、まずはこの中からできそうなものを少しずつ試してみてはいかがでしょうか。オイルマッサージと運動は仕事の後に!とか「適当」に無理せず自分のペースでやってみましょう。